整形トピックス
ウサギ細切半月板移植による半月板再生
松原 紀昌
1
,
中佐 智幸
1
,
石川 正和
1
,
安達 伸生
1
1広島大学整形外科
pp.1068-1068
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_1068
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半月板は膝機能の荷重分散や支持安定機構として重要な役割をもち,半月板が損傷すると疼痛や膝機能障害の原因となりうる.半月板の無血行野の損傷では十分な血流の供給がないために縫合術を行っても治癒しない症例が多く,通常は部分切除術が施行される1).部分切除後は症状は改善するが,半月板機能の喪失や関節症性変化が問題点として指摘されている2).そのためこれまでさまざまな半月板再生の研究が行われてきた.これらの研究の中でもとりわけ幹細胞を用いた研究が多く行われており,間葉系幹細胞はその単離・培養の容易さと多分化能を有していることから半月板再生の研究に使用されている3,4).そのほかにも線維軟骨細胞,軟骨細胞や筋芽細胞なども半月板再生の動物実験に使用されており,良好な研究結果が得られている.
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