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特集 脊柱靱帯骨化症研究の進歩
Ⅵ.びまん性特発性骨増殖症
4.びまん性特発性骨増殖症に合併した腰椎変性疾患に対する手術成績
Surgical results of lumbar degenerative disease with diffuse idiopathic skeletal hyperostosis
安田 剛敏
1
,
川口 善治
1
,
関 庄二
1
,
鈴木 賀代
1
,
箭原 康人
1
,
牧野 紘士
1
,
木村 友厚
1
T. Yasuda
1
,
Y. Kawaguchi
1
,
S. Seki
1
,
K. Suzuki
1
,
Y. Yahara
1
,
H. Makino
1
,
T. Kimura
1
1富山大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Faculty of Medicine, University of Toyama, Toyama
キーワード:
lumbar degenerative disease
,
DISH
,
surgery
Keyword:
lumbar degenerative disease
,
DISH
,
surgery
pp.680-685
発行日 2018年5月25日
Published Date 2018/5/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei69_680
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は じ め に
びまん性特発性骨増殖症(DISH)は,1950年にForestierらが脊椎周囲を中心として全身の靱帯に骨化をきたす原因不明の疾患を強直性脊椎肥厚症(ankylosing spinal hyperostosis:ASH)と名付けて報告した1).その後,1976年にResnickらが脊柱以外の靱帯にも骨化が生じていることより,DISHとすることを提唱した2).脊椎に対する診断基準は,① 少なくとも連続4椎体以上の前外側面で骨化を認める,② 椎間板腔が比較的保たれている,③ 椎間関節が保たれており,仙腸関節に骨性強直はないことである2).
DISHでは,広範な脊椎可動性の低下による特徴的な骨折3~5)や骨増殖による隣接した臓器の圧迫6)が報告されている.一方で,DISHの有無が腰椎変性疾患の手術成績に与える影響に関する報告はほとんどない7,8).本研究の目的は,DISHを合併した腰椎変性疾患に対して手術を施行した症例の臨床的特徴と成績を検討し,術式選択の一助とすることである.
© Nankodo Co., Ltd., 2018