Japanese
English
経験と考察
MPR-CTを用いた開大式楔状高位脛骨骨切り術におけるlateral hinge fractureの検討
Evaluation of lateral hinge fractures in opening wedge high tibial osteotomy using multi-planar reconstruction CT
浅井 聡司
1
,
高木 博
1
,
川島 史義
1
,
神崎 浩二
1
S. Asai
1
,
H. Takagi
1
,
F. Kawashima
1
,
K. Kanzaki
1
1昭和大学藤が丘病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Showa University Fujigaoka Hospital, Yokohama
キーワード:
MPR-CT
,
opening wedge HTO
,
LHF
Keyword:
MPR-CT
,
opening wedge HTO
,
LHF
pp.1007-1010
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei69_1007
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は じ め に
高位脛骨骨切り術(high tibial osteotomy:HTO)は,変形性膝関節症(OA)または特発性膝顆部壊死症(SONK)に対して有効な関節温存手術である.また活動性の高い患者に対してTomofix(DePuy Synthes社)を代表とした強固な内固定材料を使用することにより,早期のリハビリテーションが可能となっている.HTOの術後合併症の一つとしてlateral hinge fracture(LHF)があげられるが,LHFは開大式楔状(opening wedge)HTO(OWHTO)術後の約18~35%に発生する1)ことや,骨切り部のmicro-motionの増大により骨切り部の遷延癒合や偽関節のリスクが報告されている2,3).一方で,LHFの分類を提唱したTakeuchiら1)は,安定型のLHF(typeⅠ)は術後の免荷や外固定は不要で短期成績は良好であったと述べている.またLHFの評価は単純X線像で行われている場合がほとんどであり5~7),multi-planar reconstruction CT(MPR-CT)などを用いた詳細な検討の報告は少ない9).本研究の目的は,OAまたはSONKに対して施行したOWHTO術後のLHFについてMPR-CTを用いて評価し,X線評価と比較・検討することである.
© Nankodo Co., Ltd., 2018