Japanese
English
経験と考察
アライメントガイドを用いた大腿骨ステム設置の検討
Assessment of an alignment guide for femoral stem placement
内田 尚哉
1
,
西本 和正
2
,
小栁 貴裕
2
H. Uchida
1
,
K. Nishimoto
2
,
K. Koyanagi
2
1平塚市民病院整形外科
2川崎市立井田病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Hiratsuka City Hospital, Hiratsuka
キーワード:
alignment guide
,
femoral stem
Keyword:
alignment guide
,
femoral stem
pp.1003-1006
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei69_1003
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は じ め に
大腿骨ステムの設置アライメントの是非については従来から議論がなされている.セメントステムにおいては内反位設置が不良な臨床成績をきたしうることが報告されている1,2).セメントレスステムにおいては,機種により固定のコンセプトが多岐にわたることもあり,成績不良につながるという報告3)と成績には影響しないという報告4,5)の両方がある.一方でMurphyらは,内反股におけるセメントレスステム設置では術前計画よりも内反位に設置される傾向があり,その結果,術中の大腿骨オフセットや脚長のアセスメントにはより注意を要すると報告している6).
ブローチ設置下にX線撮影することでアライメントの評価を術中にすることは可能だが,それにいたるまでの操作は術者の経験と勘に頼るしかなく,至適角度で挿入されているか否かはX線撮影をするまでわからない.以上の観点から,術中のX線撮影に頼らずステムを正確に設置できることを目指し,独自のアライメントガイドを用いた方法を考案した.アライメントガイドがステム設置角度の指標となりうるという仮説を立て,これを検証したので報告する.
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