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第1土曜特集 ゲノム解析時代の血液腫瘍学
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫におけるゲノム異常と臨床的有用性
Genomic alterations and their clinical implications in diffuse large B-cell lymphoma
宮脇 恒太
1
Kohta MIYAWAKI
1
1九州大学病院遺伝子・細胞療法部
キーワード:
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)
,
ゲノム異常
,
造血器腫瘍遺伝子パネル検査
Keyword:
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)
,
ゲノム異常
,
造血器腫瘍遺伝子パネル検査
pp.99-104
発行日 2025年1月4日
Published Date 2025/1/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu292010099
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びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は,近年増加の一途をたどる悪性リンパ腫の最大病型であり,多様な病態・臨床像を有する.そもそもリンパ球は免疫多様性を獲得する代償として変異リスクを抱えており,その成熟過程の各段階で腫瘍化しうると考えられている.したがって,リンパ腫のゲノム異常の解明はリンパ腫の成り立ちや病態の理解に貢献してきた.近年,次世代シークエンシング(NGS)技術の発展により,DLBCLの遺伝子変異が急速に明らかになり,変異による新たな分類も提唱されている.そして,その波は臨床現場にも及んでおり,ゲノム変異情報が診断,予後予測,治療判断の各診療ステップに大きく影響を与えつつある.造血器腫瘍遺伝子パネル検査の導入,新規治療法の台頭など,DLBCL診療を取り巻く環境は大きく変容しており,臨床現場もこれに対応する必要がある.
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