特集 最近よく聞く他科の薬―先生の外来にこの薬を使っている患者さんがきますよ
第10章 腎臓
[腎疾患用剤(高リン血症治療薬)]テナパノル(フォゼベル®)
谷口 正智
1
1福岡腎臓内科クリニック
pp.702-706
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika136_702
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▪テナパノル(フォゼベル®)は,透析施行中の慢性腎臓病(CKD)患者の高リン血症治療薬である.
▪本剤は腸管上皮細胞のNa+/H+交換輸送体(NHE3)を阻害することにより,腸管からのリン吸収を阻害する.
▪本剤は,腸管におけるNHE3を阻害することにより,腸管内のNa濃度が上昇,水分量が増加するため高頻度に下痢が出現する.
▪本剤は強力なリン低下作用を有し,厳格なリン管理やポリファーマシーの改善が期待される.

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