特集 最近よく聞く他科の薬―先生の外来にこの薬を使っている患者さんがきますよ
第6章 消化器
[免疫疾患治療薬(新規IBD経口治療薬(α4インテグリン阻害薬,JAK阻害薬))]ウパダシチニブ(リンヴォック®),フィルゴチニブ(ジセレカ®),カロテグラストメチル(カログラ®)
-炎症性腸疾患に対して
吉田 康祐
1
1独立行政法人国立病院機構東京医療センター 消化器内科
pp.593-597
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika136_593
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▪これらの薬剤は,5-アミノサリチル酸(5-ASA)製剤やステロイドなどの治療に不応・不耐であった,中等症以上の炎症性腸疾患に用いられる.
▪注射が必要であった生物学的製剤に比べ,いずれも経口内服であるという強みがある.
▪免疫抑制薬であり,感染症に注意を要する.JAK阻害薬である2剤(ウパダシチニブ,フィルゴチニブ)はとくに帯状疱疹の発生に注意する.
▪カロテグラストメチルは,同薬での報告はないが,同効薬に進行性多巣性白質脳症(PML)の報告があり,6ヵ月までの投与に限られる.

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