特集 今この研究が面白い!
第7章 肝・胆・膵
[急性膵炎]急性膵炎後局所合併症pancreatic fluid collection診療の標準化のための多施設共同研究
丹下 主一
1
,
齋藤 友隆
1
,
濱田 毅
1
1東京大学大学院 医学系研究科消化器内科
キーワード:
pancreatic fluid collection(PFC)
,
walled-off necrosis(WON)
,
仮性囊胞
,
多施設共同研究
Keyword:
pancreatic fluid collection(PFC)
,
walled-off necrosis(WON)
,
仮性囊胞
,
多施設共同研究
pp.647-650
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_647
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Summary
・急性膵炎は死亡率が高い疾患であり,合併症であるpancreatic fluid collection(PFC)に感染が合併した場合,ドレナージやネクロセクトミーが必要となる.
・オランダでの無作為化比較試験により,まずはドレナージを行うステップアップ・アプローチが,さらに外科的治療よりも内視鏡的治療が有用であることが示された.
・近年では専用デバイスであるlumen-apposing metal stent(LAMS)が使用可能となり,内視鏡治療がより簡便となった.
・本邦におけるPFCに対する多施設研究グループを立ち上げ,後方視的研究やシステマティックレビューの結果をもとに,被包化壊死(WON)に対する超音波内視鏡(EUS)ガイド下ドレナージ施行後のネクロセクトミーの最適なタイミングについて多施設共同無作為化比較試験にて検証した.
© Nankodo Co., Ltd., 2024