特集 身近に潜む心筋症を診る―進歩する診断と治療
[Chapter 4] 全身疾患関連心筋症
ライソゾーム病における心病変(Pompe病,Danon病,Fabry病)
山川 裕之
1
1慶應義塾大学 医学部循環器内科/予防医療センター
キーワード:
ライソゾーム(蓄積)病(LSD)
,
Pompe病
,
Danon病
,
Fabry病
,
薬理学的シャペロン療法(PCT)
,
酵素補充療法(ERT)
Keyword:
ライソゾーム(蓄積)病(LSD)
,
Pompe病
,
Danon病
,
Fabry病
,
薬理学的シャペロン療法(PCT)
,
酵素補充療法(ERT)
pp.278-284
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_278
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★ライソゾーム(蓄積)病(LSD)とは,細胞内にある小器官であるライソゾーム内の酵素活性が低下することで,分解されるべき物質が細胞内に蓄積する先天性代謝異常疾患である.現時点で報告されている60種類のライソゾーム病はいずれも,単一遺伝子疾患であり,難病・稀少疾患である.
★ライソゾーム病による心筋症は,全身疾患の一臓器の症状として認められるが,弁膜症や心電図異常のなかにもライソゾーム病が潜んでいる.
★循環器内科および内科医が遭遇する可能性のあるライソゾーム病には,Pompe病,Danon病,Fabry病がある.
★ライソゾーム病は全身疾患であるため,内科の各診療科(循環器内科,呼吸器内科,腎臓内科,消化器内科など)だけではなく,小児科,眼科,耳鼻咽喉科,整形外科,臨床遺伝科などとの連携が重要である.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
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