特集 身近に潜む心筋症を診る―進歩する診断と治療
[Chapter 1] 心筋症の定義と分類
形態と機能による分類
杉村 宏一郎
1
1国際医療福祉大学成田病院 循環器内科
キーワード:
心室の肥大
,
心室の拡張
,
表現型
,
非拡張型左室心筋症(NDLVC)
Keyword:
心室の肥大
,
心室の拡張
,
表現型
,
非拡張型左室心筋症(NDLVC)
pp.180-184
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_180
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★★★わが国では心機能障害を伴う心筋疾患と定義される心筋症であるが,さまざまな歴史的変遷をたどり,現在では肥大型心筋症(HCM),拡張型心筋症(DCM),不整脈原性右室心筋症(ARVC),拘束型心筋症(RCM)に大きく分けられている.
★★心筋症の診断においては,二次性心筋疾患/二次性心筋症を鑑別したうえで確定することが重要である.
★心筋症の臨床分類に遺伝的な概念が追加されており,病因論的に今後は分類されていくであろう.
★★2023年の欧州心臓病学会(ESC)ガイドラインではこれまで分類不能であった疾患群として非拡張型左室心筋症(NDLVC)が追加された.
★★★形態的な分類は,心筋症を疑って診断していく過程で重要な入り口となる.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
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