特集 患者さんからよく尋ねられる内科診療のQuestion
第9章 神経
[60歳代男性,筋萎縮性側索硬化症]飲み込みがわるくなってきたので受診したら筋萎縮性側索硬化症と診断されたのですが,これからどうしたらよいでしょうか?
和泉 唯信
1
1徳島大学大学院 医歯薬学研究部臨床神経科学分野
pp.932-934
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_932
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
お答えします
筋萎縮性側索硬化症(ALS)では臨床経過中に必ず飲み込みのわるさ(嚥下障害)やしゃべりにくさ(構音障害)が出現します.嚥下障害が軽度の場合は食事形態の工夫で対応できますが,ある程度進行したら胃瘻からの経管栄養を勧めることが多いです.体重減少は生命予後と相関すると報告されていますし,呼吸状態が悪化すれば胃瘻造設の実施が困難になってきますので,早めに胃瘻造設をしておくことをお勧めします.
© Nankodo Co., Ltd., 2024