特集 患者さんからよく尋ねられる内科診療のQuestion
第2章 呼吸器
[59歳男性,肺がん(非小細胞肺がん,Ⅳ期)]肺がんの治療中に免疫チェックポイント阻害薬による肺炎を起こしました.がんはかなり小さくなっているようなのですが,また投与してもらえるものなのでしょうか?
中原 善朗
1
1北里大学病院 呼吸器内科
pp.616-617
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_616
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お答えします
免疫チェックポイント阻害薬の再投与を行うと,肺臓炎が再燃する可能性が高く,致死的になってしまう恐れがあるためお勧めできません.このまま,薬物療法なしで経過観察してもがんが増悪しない可能性もありますし,増悪したとしてもほかに治療選択肢があります.まずは,肺臓炎が増悪しないか慎重に経過観察を続けていきましょう.
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