特集 在宅医療は何のために存在するのか―これからの在宅医療を見据えて
[Chapter 4] フェイズごとのポイントと在宅医療に求められる役割
在宅(施設)での急性期治療
遠矢 純一郎
1
1桜新町アーバンクリニック
キーワード:
在宅急性期治療
,
入院関連機能障害
,
特別訪問看護指示書
,
肺炎クリニカルパス
Keyword:
在宅急性期治療
,
入院関連機能障害
,
特別訪問看護指示書
,
肺炎クリニカルパス
pp.426-432
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_426
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▪在宅医療における急変時の対応は,患者と家族にとって高いニーズがある.
▪急変の原因は多様で,しばしば自宅での治療か入院かの判断が必要となる.
▪高齢者にとって入院は多くの機能障害を引き起こすリスクがあるため,安易な入院は避けるべきである.また救急搬送を減らす観点からも重要である.
▪在宅急性期治療の判断には,病状の重篤さだけでなく,患者や家族の意向,看護や介護の体制も考慮する.
▪肺炎を例にあげると,在宅では症状やバイタル,身体診察,ポータブルエコーなどによる診断,A-DROPスコアなどによる重症度評価のうえで治療方針を決定し,訪問看護を活用して24時間対応を行う.
▪当院の肺炎クリニカルパスの取り組みにより,治療の効率化と効果の向上が示された.
▪今後,救急や入院のリソースが不足する将来を見据えて,在宅急性期治療は,在宅医療の新たな役割となっていくであろう.
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