特集 在宅医療は何のために存在するのか―これからの在宅医療を見据えて
[Chapter 4] フェイズごとのポイントと在宅医療に求められる役割
急変時
井上 淑恵
1
1医療法人社団悠翔会 悠翔会在宅クリニック品川
キーワード:
在宅急変
,
ambulatory care-sensitive conditions(ACSCs)
,
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)
Keyword:
在宅急変
,
ambulatory care-sensitive conditions(ACSCs)
,
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)
pp.421-425
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_421
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▪急変時にはまずは電話対応,必要に応じて往診・緊急往診を行う.近年は緊急対応にオンライン診療も活用されている.
▪医療面では電話のみで完結できるものが多いが,患者・家族の不安が強い場合,救急要請が行われることもあり,往診対応が望ましい.
▪治療が必要な場合は適切な意思決定支援を行い,在宅での治療継続または入院治療を選択する.
▪在宅患者の多くはambulatory care-sensitive conditions(ACSCs)である.とくに在宅患者の緊急入院の多くは医療者側・医学的要因よりも患者側・社会的要因のほうが大きいため,日頃からアドバンス・ケア・プランニング(ACP)の実施と緊急時の支援体制を確保しておく(24時間対応の訪問看護事業所との連携など)ことが急変時の入院依存度を下げるために重要である.
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