特集 在宅医療は何のために存在するのか―これからの在宅医療を見据えて
[Chapter 1] 在宅医療のアウトカム
なぜ在宅医療が必要なのか
佐々木 淳
1
1医療法人社団悠翔会
キーワード:
疾病構造
,
医学モデル
,
生活モデル
Keyword:
疾病構造
,
医学モデル
,
生活モデル
pp.348-351
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_348
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▪日本では多くの高齢者が人生の最終段階で救急搬送,入退院を繰り返し,最後は病院で亡くなる.
▪増加を続けるがん患者も70%が自宅で最期を過ごすことを希望しているが,在宅死率は12.3%にすぎない.
▪超高齢化に伴い疾病構造,世帯構成が急速に変化している.地域医療はこの急速な社会の変化=医療ニーズの変化に対応できていない.
▪継続的・計画的な健康管理により,急変を予防すること,入院依存を減らすこと,自宅で最期まで生活ができるよう支援することが,在宅医療が地域で担うべき役割である.
▪医学モデルと生活モデルをバランスよく組み合わせ,安心できる生活と納得できる人生を支援すること,これが,在宅医療が提供すべき重要な患者価値である.
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