特集 脳卒中かもしれない!
[Chapter 4] 脳卒中の画像はどうなっているのか
超音波検査
山口 枝里子
1
,
斎藤 こずえ
1
1国立循環器病研究センター 脳神経内科
キーワード:
頸動脈エコー
,
急性期再開通療法
,
急性期脳梗塞
Keyword:
頸動脈エコー
,
急性期再開通療法
,
急性期脳梗塞
pp.1295-1300
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_1295
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▪突然発症する脳卒中において,ベッドサイドで簡便に施行できる超音波検査は,非常に有用である.
▪救急外来では,とくに静注血栓溶解(rt–PA)療法や経皮的血栓回収療法の適応のある時間内に搬送された症例において,頸動脈エコーにより,大動脈解離の除外,脳主幹動脈閉塞の予測,頸動脈狭窄の有無の評価を,MRIなどの画像評価を行う前に迅速に評価することが可能である.
▪頸動脈エコーで急性期再開通療法の禁忌を除外することで,早期の病態解明に寄与する.
▪脳卒中ケアユニット(SCU)に入室した後も,頸動脈病変の評価を行う目的で頸動脈エコーを行い,脳梗塞の病型診断を行っている.
▪このように脳卒中における超音波検査は,特殊な技術は必要なく,誰もが評価可能であることから,臨床現場で積極的に施行していただきたい.
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