特集 プライマリケアに必携! アレルギー診療の基本ガイド
[Chapter 4] 気道系アレルギー疾患対応のための基礎知識
気管支喘息
長瀬 洋之
1
1帝京大学 医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学
キーワード:
Type 2炎症
,
吸入ステロイド(ICS)
,
Th2
,
2型自然リンパ球(ILC2)
Keyword:
Type 2炎症
,
吸入ステロイド(ICS)
,
Th2
,
2型自然リンパ球(ILC2)
pp.1125-1134
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika132_1125
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▪気管支喘息は,気道炎症を本態とし,変動性のある喘鳴などの症状を特徴とする.
▪IL-4,IL-5,IL-13を産生するTh2と2型自然リンパ球(ILC2)による気道炎症をType 2炎症とよぶ.
▪Type 2喘息では,末梢血好酸球数とFeNOが高値である.
▪喘息の診断基準は確立していないが,繰り返す喘鳴や呼気性喘鳴は特徴的である.
▪長期管理では,吸入ステロイド(ICS)に長時間作用性β2刺激薬(LABA)や長時間作用性抗コリン薬(LAMA)などの気管支拡張薬を併用する.
▪重症例では経口ステロイド(OCS)の連用は極力回避し,生物学的製剤を優先する.
▪コントロール不良時は,吸入手技の確認と指導が重要である,
▪急性増悪時は短時間作用性β2刺激薬(SABA)を使用し,全身性ステロイドを併用する.
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