特集 喘嗚がある患者に出会ったら―病態をカテゴライズして診断する
［Chapter 3］ 悪性疾患と喘鳴
気管腫瘍 ②：非上皮性（良性，悪性）
河内 利賢
1
1日本大学医学部付属板橋病院 呼吸器外科
キーワード：
気管腫瘍
,
気道閉塞
,
気道狭窄
Keyword:
気管腫瘍
,
気道閉塞
,
気道狭窄
pp.1108-1111
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_1108
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▪気管腫瘍は非常にまれな疾患であり，その組織型は上皮性悪性腫瘍である腺様囊胞がんと扁平上皮がんが大部分を占め，非上皮性悪性腫瘍では軟骨肉腫が最も多い．
▪気管腫瘍の主症状は血痰と上気道の閉塞である．非上皮性腫瘍の血痰の発症は遅れて起こる可能性がある．
▪気管腫瘍の診断には画像診断（とくにCT）と気管支鏡下生検が必須である．
▪気管腫瘍の治療は，短期的には気道確保の必要があり，長期的には手術に加え集学的な治療を要する．完全切除が施行できれば組織型や良悪性にもよるが治癒も見込まれる．
© Nankodo Co., Ltd., 2023
