特集 エキスパートがお答えします! 日常臨床のあるあるの疑問
第9章:血液
薬剤性と思われる顆粒球減少(800/μL)の患者がいます.抗菌薬や抗真菌薬の予防投与は必要でしょうか?
秋山 暢
1
1帝京大学 医学部輸血部(輸血・細胞治療センター)
pp.618-621
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika130_618
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お答えします 抗菌薬の予防投与は,好中球数100/μL未満が7日以上持続すると予想される場合,または発熱性好中球減少症(FN)発症リスクの高い患者が適応となります1).抗真菌薬の予防投与の適応も抗菌薬と同様ですが1),基礎疾患により深在性真菌感染症のリスクが高い患者を除いて投与すべきではないと考えられます.なお,薬剤性好中球減少症の持続期間の中央値は8日,薬別の好中球減少期間中央値に関しては,約8割の薬で7日を超えています2).
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