特集 エキスパートがお答えします! 日常臨床のあるあるの疑問
第6章:内分泌
骨密度測定できない施設で骨粗鬆症のスクリーニングをする方法はありますか?
竹内 靖博
1
1虎の門病院 内分泌センター
pp.537-539
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika130_537
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お答えします ① 問診:50歳以降の骨折歴を聴取し,橈骨遠位端・椎体・大腿骨近位部骨折の既往がある,② 身長測定:若年時より3cm以上の身長低下を認める,③ 胸腰椎単純X線像:胸腰椎に変形を認める,④ 併存症:原発性副甲状腺機能亢進症あるいはCushing症候群(病)と診断されている,ステロイド薬治療中,アロマターゼ阻害薬治療中,男性ホルモン除去療法中である,⑤ FRAX®(fracture risk assessment tool)を用いて,今後10年間の骨粗鬆症性骨折確率が15%以上と算出される,以上のいずれか一つがあれば,骨粗鬆症の可能性が高くなりますので,骨粗鬆症の診断と治療に有用である腰椎および大腿骨近位部の骨密度検査を実施可能な施設に依頼しましょう.
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