特集 1ページでわかる内科疾患の診療ノート―“あたりまえ” のなかにある大事な視点
第8章:神経
筋萎縮性側索硬化症
髙橋 祐二
1
1国立精神・神経医療研究センター病院 脳神経内科
pp.944-948
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika129_944
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■問診
・運動ニューロンの変性による進行性の筋力低下・筋萎縮とそれに伴う運動機能障害が疾患の本質である
・構音障害・嚥下障害から発症する球麻痺型と,四肢筋力低下・運動機能障害から発症する四肢型(古典型)に大別される.一側上肢から始まる場合,下肢から始まり上行する場合,両上肢に障害が強い場合などさまざまな病型を念頭に置く
・呼吸機能障害は進行するまで自覚症状に乏しいため注意が必要である.運動時の息切れ,一息で話せる文の長さなどを問診する
・発症早期から顕著な体重減少をきたすことがあるため,体重の変化も聴取する
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