特集 1ページでわかる内科疾患の診療ノート―“あたりまえ” のなかにある大事な視点
第1章:呼吸器
薬剤性肺炎
峯村 信嘉
1
1三井記念病院 総合内科
pp.520-524
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika129_520
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
■いつ疑うか
・何らかの薬物による治療が行われている患者が,新規に出現または増悪する呼吸器症状(例;乾性咳,労作時息切れ)を呈した場合に薬剤性肺炎の可能性を考慮する
・原因薬剤の投与が引き続きなされている最中の発症であることが通常であるが,現在がん治療における適応が拡大している免疫チェックポイント阻害薬(ICI)による有害事象としての肺臓炎の一部はICI投与終了後(または肺臓炎治療終了後)に出現(または再発)するため,がん患者においては治療歴および危険因子の確認が大切である
・鑑別診断:① 薬物治療の対象となっている原疾患由来の肺病変,② 感染症,③ 薬剤の有害事象,④ ①~③ のいずれとも無関係の併存病態(例;心不全)
© Nankodo Co., Ltd., 2022