Japanese
English
私のカルテから
少量のリスペリドン併用で性的脱抑制が誘発された混合型認知症の1例
A case of mixed type dementia in which sexual disinhibition was induced by combination therapy of low-dose risperidone
熊谷 亮
1
,
一宮 洋介
2
Ryo Kumagai
1
,
Yosuke Ichimiya
2
1医療法人社団踏青会下総病院精神科
2順天堂東京江東高齢者医療センターメンタルクリニック
1Department of Psychiatry, Shimohusa Hospital, Chiba, Japan
2Department of Psychiatry, Juntendo Tokyo Koto Geriatric Medical Center
キーワード:
リスペリドン
,
risperidone
,
混合型認知症
,
mixed type dementia
,
性的脱抑制
,
sexual disinhibition
,
前頭葉機能障害
,
frontal lobe dysfunction
Keyword:
リスペリドン
,
risperidone
,
混合型認知症
,
mixed type dementia
,
性的脱抑制
,
sexual disinhibition
,
前頭葉機能障害
,
frontal lobe dysfunction
pp.1191-1194
発行日 2023年8月15日
Published Date 2023/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405207062
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
2011年から一部の抗精神病薬は「器質的疾患に伴うせん妄・精神運動興奮状態・易怒性」に対し適応外使用が認められるようになった1)。特にリスペリドン(risperidone:RIS)やクエチアピン(quetiapine:QTP)などの非定型抗精神病薬は副作用の少なさから利用が推奨されているが,対象患者が高齢のため少量からの開始が基本とされる。しかし,薬剤によっては少量であるほど出現しやすくなる副作用もあるため,注意を必要とする。今回,少量のRISの使用で性的脱抑制が誘発された認知症患者を経験したので,ここに報告する。なお,報告については家族から書面で同意を得ており,匿名性保持のため一部改変をしている。
Copyright © 2023, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.