特集 意外と知られていない⁉ 自科の常識・他科の非常識
第3章:血 液
急性白血病は汎血球減少として発症することがある
麻生 範雄
1
1埼玉医科大学国際医療センター造血器腫瘍科
キーワード:
急性白血病
,
汎血球減少
,
急性前骨髄球性白血病
,
播種性血管内凝固
Keyword:
急性白血病
,
汎血球減少
,
急性前骨髄球性白血病
,
播種性血管内凝固
pp.441-444
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_441
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急性白血病では骨髄で増殖した芽球によって正常造血が抑制され,貧血や血小板減少をきたす.末梢血液にも芽球が多数出現し,白血球は増加することが多い.しかし,一部の症例では末梢血液に芽球がさほど増えず,白血球も減少して汎血球減少を呈することがある.なかでも急性前骨髄球性白血病(acute promyelocytic leukemia:APL)は半数以上の症例で汎血球減少を呈する.汎血球減少をみたとき,急性白血病を鑑別の一つにあげる必要がある.
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