特集 リンパ腫診療―診断の入り口から治療まで
リンパ腫診療に関連する検査
リンパ節生検
瓜生 英樹
1
,
丸山 大
1
1公益財団法人がん研究会有明病院血液腫瘍科
キーワード:
リンパ節生検
,
リンパ腫
,
フローサイトメトリー
,
染色体・遺伝子検査
Keyword:
リンパ節生検
,
リンパ腫
,
フローサイトメトリー
,
染色体・遺伝子検査
pp.201-204
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_201
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Summary
▪リンパ節腫脹の原因としてがんやリンパ腫など悪性腫瘍のほかに,感染症や自己免疫疾患などがある.腫瘍性/非腫瘍性の鑑別,診断確定のためにはリンパ節生検が必要となるが,事前に十分な臨床情報,身体所見,検査所見などを確認したうえでリンパ節生検の適応を判断すべきである.
▪リンパ節生検は安全性の高い部位を第一選択とする.切除生検が十分な検体採取のため最も適しているが,深部リンパ節など切除生検を行うことが困難な場合にはコア針生検や吸引針生検も選択肢となる.
▪造血器腫瘍,とくにリンパ腫の診断においては病理学的検査のほかにフローサイトメトリー,染色体・遺伝子検査が重要である.ホルマリン固定標本以外に生組織や細胞が必要であり,適切な検体処理を行う必要がある.
© Nankodo Co., Ltd., 2021