特集 2020年代の内科診療―26テーマの近未来予想
脳神経内科
[血管障害]
脳卒中医療の発展:さらなる病態解明,治療開発と診療体制の確立へ
細見 直永
1,2
1近森会近森病院脳神経内科・リハビリテーション科
2広島大学原爆放射線医科学研究所疾患モデル解析研究分野
キーワード:
糖尿病
,
歯周病
,
再開通療法
,
再生医療
Keyword:
糖尿病
,
歯周病
,
再開通療法
,
再生医療
pp.1211-1216
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_1211
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Summary
▪脳卒中の発症・再発予防として血圧管理・脂質管理の研究が進んでいる.糖尿病管理においては,血管機能障害の改善から動脈硬化の進展抑制,大血管障害の発症抑制に寄与する治療薬開発が期待される.
▪脳卒中発症・再発の新たな危険因子として,歯周病菌感染症が注目されている.今後,医科歯科連携のもと治療介入による予防効果が明らかになると予想される.
▪急性期医療では,静注血栓溶解療法,血栓回収デバイスによる血管内治療ともに進歩してきている.細胞治療や再生医療の研究・開発も進行しており,日本脳卒中学会により進められているprimary stroke center制度のもと,よりよい医療連携・システムづくりが必要となっている.
© Nankodo Co., Ltd., 2021