特集 内科疾患の診断基準・病型分類・重症度
第10章 代謝・内分泌
痛風・高尿酸血症
代田 翠
1
1三井記念病院総合健診センター
pp.954-955
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_954
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診断基準
高尿酸血症は,血清尿酸値が7.0mg/dLを超えるものと定義され,急性関節炎を伴うものが痛風と定義される.痛風の急性関節炎(痛風発作)は,高尿酸血症が持続した結果として生じる.痛風発作の既往がない場合,無症候性高尿酸血症とよばれる.生体において通常の条件下では,尿酸は7.0mg/dLまでは体液中に溶解すると考えられ,この基準が設定されている.男性に比べて女性では体内の尿酸プールが少なく,血清尿酸値は低い傾向がみられる.高尿酸血症の背後には甲状腺機能低下症や腎疾患,血液疾患などの基礎疾患がある場合があり,二次性高尿酸血症の可能性を考えていく必要がある.
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