特集 内科疾患の診断基準・病型分類・重症度
第10章 代謝・内分泌
1型糖尿病,高血糖による急性代謝失調症
高池 浩子
1
1東京女子医科大学糖尿病センター内科
pp.938-940
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_938
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Ⅰ.1型糖尿病
1型糖尿病は,インスリンを合成・分泌する膵Langerhans島β細胞の破壊や消失が原因でインスリンが欠乏し,発症する糖尿病である.本邦での患者数は約10万~14万人,有病率は約0.09~0.11%と推定され,小児期,とくに思春期に発症のピークがみられる.小児における1型糖尿病年間発症率は1.5~2.5(対10万人)であり,日本人小児1型糖尿病の発症頻度は欧米白人に比べて1/20以下と低いことが知られている.
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