特集 内科疾患の診断基準・病型分類・重症度
第8章 中毒
向精神薬(抗うつ薬,バルビツール酸,リチウム)中毒
早野 大輔
1
1関東労災病院救急集中治療科
pp.876-878
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_876
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Ⅰ.抗うつ薬中毒
抗うつ薬には三環系や四環系が用いられてきたが,これらの薬剤は副作用として便秘,口渇,排尿障害,眼圧上昇などを引き起こした.近年,副作用の少ない選択的セロトニン再取込み阻害薬(selective serotonin reuptake inhibitor:SSRI),セロトニン・ノルアドレナリン再取込み阻害薬(serotonin noradrenaline reuptake inhibitor:SNRI),ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(noradrenergic and specific serotonergic antidepressant:NaSSA)が使用されるようになった(表1).
© Nankodo Co., Ltd., 2021