Japanese
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投稿 症例
durvalumab開始後に薬剤性血小板減少症をきたした非小細胞肺がんの1例
A case of drug-induced thrombocytopenia after durvalumab therapy for non-small cell lung carcinoma
平松 佑斗
1
,
川浪 匡史
1
,
鈴木 博貴
1
,
岡田 暁人
1
,
山川 英夫
1
Y. Hiramatsu
1
,
M. Kawanami
1
,
H. Suzuki
1
,
A. Okada
1
,
H. Yamakawa
1
1名古屋第二赤十字病院呼吸器内科
pp.1347-1350
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_1347
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は じ め に 免疫チェックポイント阻害薬(immune checkpoint inhibitor:ICI)は近年,固形がんの治療で適応を広げている.肺がん治療ではPD-1およびそのリガンドであるPD-L1を標的とした抗体製剤が使用されており,わが国では抗PD-1抗体であるnivolumabとpembrolizumabおよび抗PD-L1抗体であるatezolizumab,durvalumabが承認されている.
durvalumabは切除不能な局所進行の非小細胞肺がんにおける根治的化学放射線療法後の維持療法として有効性が示され,ICIのなかでは比較的最近(2018年)承認された薬剤であり,その後,肺がん領域で適応を広げている.
ICIは多彩な免疫関連有害事象(immune-related adverse events:irAE)を発現することが知られており,血小板減少症の報告も散見されるが,durvalumabについての報告は少ない.今回,durvalumab開始後に薬剤性血小板減少症をきたした非小細胞肺がんの1例を経験したため,報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2021