特集 食道癌・胃癌・大腸癌,最近の診療を知る
大腸癌
大腸癌の化学療法
濱口 哲弥
1
1埼玉医科大学国際医療センター腫瘍内科・消化器腫瘍科
キーワード:
vulnerability
,
バイオマーカー
,
dMMR/MSI-H
,
RAS
,
BRAF
Keyword:
vulnerability
,
バイオマーカー
,
dMMR/MSI-H
,
RAS
,
BRAF
pp.967-972
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000333
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Headline
1 切除不能大腸癌に対する化学療法の治療成績は,25年前と比較して,生存期間中央値は約1年から3年に,5年生存率は数%から約20%へと劇的に改善した.
2 切除不能大腸癌に対する化学療法はバイオマーカーのステータスにより適切な薬剤選択をすることが肝要である.
3 BRAF変異型大腸癌は予後不良なサブタイプであるが,EGFR,BRAFおよびMEK阻害薬である,CET+BINI±MEKの併用療法の導入により予後が改善した.
4 MSI-H/dMMR大腸癌の初回化学療法において,免疫チェックポイント阻害薬であるPEMBRO療法は,それまでの標準的化学療法よりも予後を改善することが示された.
5 MSI-H/dMMR大腸癌の術前化学療法に免疫チェックポイント阻害薬を用いることで比較的高率にPCRが得られることが報告されつつある.
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