特集 いま知っておきたい! 内科最新トピックス
第2章 循環器
虚血性心疾患の診断・治療はどうあるべきか:狭いから広げるという時代の終焉
橋本 理
1
,
藤森 義治
1
1諏訪中央病院循環器内科
キーワード:
生理的情報に基づいたPCIの適応決定
,
冠血流予備量比(FFR)
,
saline-induced Pd/Pa ratio(SPR)
Keyword:
生理的情報に基づいたPCIの適応決定
,
冠血流予備量比(FFR)
,
saline-induced Pd/Pa ratio(SPR)
pp.420-423
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika126_420
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Summary
・かつては病変の狭窄度,心筋虚血症状などによって経皮的冠動脈インターベンション(PCI)の適応決定がなされていたが,現在は生理的情報に基づいた適応決定(physiological PCI)が主流となっている.
・physiological PCIのgold standardとなっているのは冠血流予備量比(FFR)であるが,薬剤の副作用やコスト,所要時間など問題点も存在する.
・われわれの提唱するsaline-induced Pd/Pa ratioは上記を解決し得る手段である.
・安定冠動脈疾患に対するPCIの適応は,まだ議論の余地があり明確な結論は出ていないが,至適薬物療法および食事療法,運動療法,禁煙といった生活指導は肝要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2020