特集 高血圧診療Update―「高血圧治療ガイドライン2019」で何が変わるのか?
高血圧治療
降圧治療Update
三輪 宜一
1
,
植田 真一郎
1
1琉球大学大学院医学研究科臨床薬理学講座
キーワード:
JSH2019
,
降圧薬
,
第一選択薬
,
副作用
,
配合剤
Keyword:
JSH2019
,
降圧薬
,
第一選択薬
,
副作用
,
配合剤
pp.205-209
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika125_205
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Summary
▪降圧薬の脳心血管病抑止効果は使用薬の種類によらず降圧度に比例するため,厳格な降圧を心がける.
▪最初に投与する降圧薬は,Ca拮抗薬,アンジオテンシンⅡ(AⅡ)受容体拮抗薬(ARB),アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬,利尿薬,β遮断薬の5剤のなかから積極的適応および禁忌・慎重投与となる病態を考慮したうえで選択する.積極的適応のない症例はβ遮断薬を除いた4剤から選択する.
▪単剤でコントロール不良の場合は2剤の併用を行う.併用はACE阻害薬あるいはARB+Ca拮抗薬,ACE阻害薬あるいはARB+利尿薬,Ca拮抗薬+利尿薬の組み合わせが推奨される.それでも効果不十分であれば,3剤以上を併用する.
▪配合剤の使用は服薬アドヒアランス改善に有用であるだけでなく,医療経済的にもメリットがあるので積極的に使用したい.
© Nankodo Co., Ltd., 2020