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特集 ホメオスタシスと腎臓
各論
腎血流のホメオスタシス:降圧薬の選び方
Homeostasis of renal blood flow:how to choose an antihypertensive drug
平和 伸仁
1
HIRAWA Nobuhito
1
1横浜市立大学附属市民総合医療センター腎臓・高血圧内科
キーワード:
腎血流
,
糸球体血圧
,
輸入細動脈
,
輸出細動脈
,
降圧薬
Keyword:
腎血流
,
糸球体血圧
,
輸入細動脈
,
輸出細動脈
,
降圧薬
pp.597-601
発行日 2023年11月25日
Published Date 2023/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000947
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はじめに
心拍出量の20~25%の血液が腎臓に供給されていることは,よく知られている。腎血流量は,ほかの血流に富んだ臓器よりも,かなり多いことが知られているが,それは近位尿細管が酸素を大量に必要とする高エネルギー組織であることに加えて,糸球体濾過を維持するためのさまざまな腎臓の働き,そして髄質への酸素供給などのためには必須なこととなっている。この働きにかかわる重要な微小血管ネットワークとして,糸球体毛細血管微小循環,皮質傍尿細管毛細血管網,髄質毛細血管網の3つが知られており,大量の原尿を濾過して,必要な成分の再吸収をするため,そして髄質の浸透圧勾配の構築にも役立っている。これらの微小血管ネットワークに十分な血液を供給するとともに,重要な腎機能を維持するためには,十分な血流が維持される必要がある。
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