特集 内科医として知っておくべき非がん疾患の手術
特集のねらい
-内科医が非がん疾患の高齢者へ適切に手術療法を勧めるために
木村 琢磨
1,2
1埼玉医科大学総合診療内科
2HAPPINESS館クリニック
キーワード:
高齢者
,
手術
,
非がん疾患
,
手術リスク
Keyword:
高齢者
,
手術
,
非がん疾患
,
手術リスク
pp.1126-1129
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika125_1126
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近年,わが国では高齢者が急速に増加しているが,高齢者は多疾患併存(multimorbidity)であることが多く,そのすべての疾患について各々の専門診療科を受診することには限界がある.そのため,内科医が外科系の健康問題,とくに非がん疾患を診療する機会が増加していると考えられる.内科医が主治医としてある程度集約したマネジメントを行うことは,臨床情報の統合,ポリファーマシーの防止などへつながり意義が大きいであろう.
ところで,内科医は主治医として非がん疾患の高齢者を診療する際,適切に手術療法を勧める必要があるが,果たして妥当に行えているであろうか.元来,内科医は手術適応(麻酔を含む)に関する知識が不足していたり,そもそも多くの患者は手術を躊躇することから,手術療法を遅滞なく適応することが難しい現状ではないであろうか.
© Nankodo Co., Ltd., 2020