Book Review
バセドウ病治療ガイドライン2019
東條 克能
1
1学校法人慈恵大学 参与
pp.2517-2517
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_2517
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- 文献概要
このたび,日本甲状腺学会よりバセドウ病治療ガイドラインが8年ぶりに改訂され,『バセドウ病治療ガイドライン2019』として上梓された.バセドウ病は内分泌疾患のなかでも頻度が高く,内分泌を専門としない医師も臨床の現場で遭遇する機会の多い疾患である.現代医学の進歩はめざましく,世界中で最新の診断法,治療法に関する研究成果が発表され,日常診療にその成果が導入されている.その一方で,最新・最善の治療の普及が進まず,同じ病態であるにもかかわらず異なる治療法が行われ,結果として診療の質にばらつきがみられる状況も散見される.このような最新のエビデンスと日常診療の乖離を改善する目的で導入されてきたのが診療ガイドラインである.内分泌疾患のなかでは頻度が多いとはいえ,生活習慣病に比較すれば格段に症例数の少ないバセドウ病の治療ガイドラインでもシステマティックレビューに準拠した内容が求められるようになってきた.
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