特集 内分泌Up To Date
間脳・下垂体
重症成人成長ホルモン分泌不全症
福田 いずみ
1
,
杉原 仁
1
1日本医科大学付属病院糖尿病・内分泌代謝内科
キーワード:
内臓脂肪
,
GHRP-2試験
,
IGF(インスリン様成長因子)-Ⅰ
Keyword:
内臓脂肪
,
GHRP-2試験
,
IGF(インスリン様成長因子)-Ⅰ
pp.2437-2439
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_2437
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Summary
▪本症は成人期の成長ホルモン(GH)欠乏によって引き起こされる疾患であり,原因となる病態は多岐にわたる.
▪臨床症状として易疲労感,スタミナや集中力の低下,うつ状態などQOLの低下,体組成の変化,皮膚の乾燥や体毛の柔軟化が認められ,心血管系合併症による死亡率が高いと考えられている.
▪一般検査では脂質代謝異常,耐糖能異常,脂肪肝などが認められる.
▪診断にはインスリン低血糖刺激試験,アルギニン試験,グルカゴン試験,GHRP-2試験が用いられる.
▪GHは,毎日就寝前に自己皮下注射にて補充する.
▪GH治療の効果として諸症状の改善が認められているが,生命予後への効果についてはさらなる検討が必要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2019