特集 内分泌Up To Date
間脳・下垂体
先端巨大症
福岡 秀規
1
1神戸大学医学部附属病院糖尿病・内分泌内科
キーワード:
先端巨大症
,
GH
,
IGF-Ⅰ
Keyword:
先端巨大症
,
GH
,
IGF-Ⅰ
pp.2423-2428
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_2423
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Summary
▪先端巨大症はまれな内分泌疾患であるが,成長ホルモン(GH)過剰分泌に伴う全身性症候性疾患であるため,患者はさまざまな主訴を契機に医療機関を受診し,関連する診療科は多岐にわたる.
▪顔貌異常や末端肥大が本性を疑うきっかけになることが多いが,近年はMRIで下垂体腫瘍を指摘され,それをきっかけに診断にいたることも多くなっている.
▪本症を疑った場合には,スクリーニングとして血清IGF-Ⅰ(ソマトメジンC)値を測定することが重要である.
▪治療により本疾患の死亡率上昇を抑制し,QOLの改善を見込むことができるため,的確な診断が必要である.
▪患者のQOLは外見面で低下していることが多く,顔貌異常を呈する前に早期に診断することが今後の課題である.
© Nankodo Co., Ltd., 2019