特集 内科医として “足” を診る―靴下をとって足病変を見逃すな!
commonな足病変update
痛 風
西岡 弘晶
1
1神戸市立医療センター中央市民病院総合内科
キーワード:
高尿酸血症
,
急性痛風関節炎(痛風発作)
,
痛風結節
Keyword:
高尿酸血症
,
急性痛風関節炎(痛風発作)
,
痛風結節
pp.2321-2324
発行日 2019年11月1日
Published Date 2019/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_2321
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Summary
▪高尿酸血症が長期間持続することにより尿酸ナトリウム一水和物結晶が形成され,関節内や軟部組織に析出沈着する.その結果,痛風関節炎や痛風結節,腎障害,尿路結石などの臨床症状が出現する.このうち,痛風関節炎と痛風結節をきたしたものが痛風である.
▪初発の急性痛風関節炎は下肢に好発し,単関節炎が多い.とくに,第1中足趾節関節や膝関節に多い.
▪急性痛風関節炎に対しては,速やかに抗炎症薬を投与し治療する.治療薬には非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs),colchicine,グルココルチコイドがある.
▪痛風の治療では血清尿酸値を低く維持することが必要で,尿酸降下薬による薬物療法のほかに,減量,食事療法,飲酒制限,運動,他の内服薬への注意などの生活指導も重要である.
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