特集 内科医に求められる他科の知識―専門家が伝えるDo/Don’t
第2章 眼 科
TOPICS
眼科再生医療
栗本 康夫
1
1神戸市立神戸アイセンター病院
pp.1834-1834
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_1834
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
ヒトが光情報を認識する視覚の経路は,光が外界から眼内に入射して網膜に達するまでの光路と網膜から視覚中枢にいたる視路に二別されるが,再生医療の現状は両者で大きく異なる.光路を構成する角膜と水晶体では他の臓器と比べても再生医療の実用が早くから進んでいる.角膜については献眼による角膜移植が20世紀前半に海外で開始され,本邦でも1958年の法整備を経て標準医療として定着して久しい.本分野では,他家移植に伴う拒絶のリスクやドナー不足を克服することが目下の課題であり,自家組織幹細胞や代替細胞による細胞治療が臨床実施され1),最近は多能性幹細胞を用いた研究も進んでいる2).
© Nankodo Co., Ltd., 2019