特集 内科医に求められる他科の知識―専門家が伝えるDo/Don’t
第1章 外 科
A.呼吸器外科
TOPICS
肺がん手術と間質性肺炎
佐藤 寿彦
1
1福岡大学呼吸器・乳腺内分泌・小児外科
pp.1714-1715
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_1714
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種々の間質性肺炎に肺がんは高率に合併することが知られているが,特発性間質性肺炎(idiopathic pulmonary fibrosis:IPF)以外でのまとまった知見は少ない.IPFでは5~30%に肺がんを合併し,一般人の7~14倍の相対リスクがあると報告している1,2).わが国でIPFを対象として厚生労働省難治性疾患克服研究事業びまん性肺疾患調査研究班により行われた疫学調査(北海道スタディ)において,全死亡原因のうち11%が肺がんであった3).間質性肺炎には常に肺がん合併を念頭に置いて治療に当たる必要があると同様に,肺がん治療に際してはきわめて頻繁に間質性肺炎の合併が問題となる.
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