特集 腫瘍随伴症候群とオンコロジーエマージェンシー―病態や治療に伴う多彩な症状
局所症状を呈するオンコロジーエマージェンシー
切迫骨折,脊髄圧迫
柴田 浩行
1
1秋田大学大学院医学系研究科臨床腫瘍学講座
キーワード:
切迫骨折
,
脊髄圧迫
,
骨転移
,
廃用症候群
,
多職種連携
Keyword:
切迫骨折
,
脊髄圧迫
,
骨転移
,
廃用症候群
,
多職種連携
pp.1561-1565
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_1561
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Summary
▪骨転移患者では切迫骨折や脊髄圧迫(SCC)の可能性を常に念頭に置く.
▪夜間の骨痛や背部痛について患者に報告するように指導する.
▪切迫骨折はスコアリングを用いて評価し,治療法を選択する.
▪切迫骨折は必ず整形外科の診察を受けさせる.
▪切迫骨折の外科的治療は,腫瘍の種類や予後なども考慮する.
▪SCCに対しては麻痺が固定化しない48時間以内に治療を開始する.
▪SCCに対してはSINSスコアリングで評価し,治療法を選択する.
▪患者の状態に応じて,放射線治療,セメント充填術,骨修飾薬,鎮痛薬などを選択する.
▪SCCでは長期臥床による廃用症候群の発生に注意する.
▪治療法は多岐にわたるので多職種連携を心がける.
© Nankodo Co., Ltd., 2019