特集 緊急受診してくる呼吸器疾患―「息が苦しい」という患者が来院したとき,どのように対応できますか?
呼吸器の救急疾患
急性過敏性肺炎
立石 知也
1
1東京医科歯科大学呼吸器内科
キーワード:
過敏性肺炎
,
トリコスポロン
,
小葉中心性粒状影
,
呼気CT
,
KL-6
Keyword:
過敏性肺炎
,
トリコスポロン
,
小葉中心性粒状影
,
呼気CT
,
KL-6
pp.53-55
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_53
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Summary
▪過敏性肺炎はトリコスポロンや鳥抗原へのアレルギー疾患であり,微熱,倦怠感を呈し感冒を繰り返すとの主訴で外来を受診することが多い.
▪酸素飽和度の軽度低下を認めるが,X線ではごく淡い異常に留まるため,聴診におけるfine cracklesを認めた場合,とくに疑って詳細な抗原曝露歴の問診を行うべきである.
▪CTでは小葉中心性粒状影やとくに呼気CTで目立つモザイクパターンを認める.その他のびまん性肺疾患に比べKL-6が比較的高値を呈する.
▪問診やCT所見などにより過敏性肺炎が疑われた場合,入院管理により改善するか,また誘発試験によって症状が再現されるかを確認することが正確な診断につながる.
© Nankodo Co., Ltd., 2019