特集 この薬,一生続けるんですか?
呼吸器系薬剤
マクロライド系抗菌薬(びまん性汎細気管支炎)
西山 理
1
1近畿大学医学部附属病院呼吸器・アレルギー内科
キーワード:
びまん性汎細気管支炎
,
erythromycin
,
マクロライド
Keyword:
びまん性汎細気管支炎
,
erythromycin
,
マクロライド
pp.387-390
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_387
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Summary
▪かつて予後不良の疾患であったびまん性汎細気管支炎(DPB)は,erythromycin(EM)少量長期療法によりその治療成績は劇的に改善した.しかし,治療期間についての明確な基準はないのが現状である.
▪実際の臨床においては,DPBと診断したら早期にEM少量長期療法を開始するのが望ましい.治療期間については,まず6ヵ月間EMを投与し効果を判定するのが妥当である.有効と考えられた場合は,さらに治療を2年間まで継続し,その後中止して経過を観察する.治療中止後,再度悪化を示す場合にはEMの投与を再開し,長期にわたって継続するのが望ましい.
▪症状改善があっても,初期から広範な気管支拡張や呼吸不全を伴う場合は,2年間にこだわることなくEMを継続するほうがよい.
© Nankodo Co., Ltd., 2019