特集 もっとうまくいく! 病診連携の「伝え方」―わかりやすく伝えるための診療情報提供書作成のコツ
第Ⅲ章 医療連携Q&A
B.診療上のギモン
8.カテーテル治療をすると伺っています.アスピリンは何日前から中止すればよいですか?
松本 充也
1
1さいたま市民医療センター循環器科
pp.687-687
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_687
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冠動脈を含む硬化性疾患へのカテーテル治療の対象となった患者さんは,アスピリン内服下に治療を行う.よって,アスピリンを中止する必要はない.日本循環器学会の「安定冠動脈疾患における待機的PCIのガイドライン(2011年改訂版)」では,カテーテル治療(percutaneons coronary intervention:PCI)前にアスピリン81~325mgを少なくとも2時間前までに,クロピドグレルのloading dose(300~600mg)を少なくとも6時間前までに投与することが推奨されている1).循環器領域でPCI患者に抗血小板薬を投与する意味は二つある.一つはステント血栓症の予防,もう一つは硬化性疾患におけるアテローム血栓症,つまり血栓性イベントの予防である2).
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