特集 抗菌薬選択の実際―AMR(薬剤耐性)対策は日々の診療から
起因菌と有効な抗菌薬をあわせて理解する
《グラム陰性菌》
Escherichia coli,Klebsiella pneumoniae,Proteus mirabilis,Proteus vulgaris
-腸内細菌科を代表するグラム陰性桿菌
岩田 健太郎
1
Kentaro IWATA
1
1神戸大学医学部附属病院感染症内科
キーワード:
E. coli
,
K. pneumoniae
,
P, mirabilis
,
P. vulgaris
Keyword:
E. coli
,
K. pneumoniae
,
P, mirabilis
,
P. vulgaris
pp.103-106
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_103
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Summary
▪E. coli,K. pneumoniae,P. mirabilis,P. vulgarisはいずれも腸内細菌科(Enterobacteriaceae)に属するグラム陰性桿菌である.
▪大多数のE. coliは消化管では常在菌であり,疾患を起こさない.消化管外,とくに尿路で感染を起こす.一部のE. coliは下痢症などの消化器疾患の原因となる.両者を区別するのが肝要である.
▪K. pneumoniae,P. mirabilis,P. vulgarisは,異なる点よりも共通点が多い.共通点をしっかり押さえ,細かな違いはそのあと把握すればよい.
▪臨床的にとくに注意を要する薬剤耐性菌は,日本で頻度の高いE. coliとK. pneumoniaeのESBL産生菌である.
© Nankodo Co., Ltd., 2018