特集 高齢者医療ハンドブック―高齢者医療におけるダイバーシティへの対応
第Ⅶ章 高齢者の慢性疾患管理法
6.大動脈弁狭窄症
有田 武史
1
Takeshi ARITA
1
1九州大学病院血液・腫瘍・心血管内科
pp.849-854
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_849
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Summary
▪近年,高齢化の進行とともに大動脈弁狭窄症患者が激増している.これには心エコーなどによる非侵襲的診断がより多く正確になされるようになった要素も大きい.
▪従来,根本的治療として大動脈弁置換手術しか方法がなく,高齢の大動脈弁狭窄症患者は治療を受けられないこともしばしばであった.
▪近年では開心開胸によらない経カテーテル大動脈弁置換術も興隆をみせており,多くの高齢大動脈弁狭窄症患者の福音となっている.
▪経カテーテル大動脈弁置換術も万能ではなく,外科手術と比較して利点と欠点をよく知ることが高齢患者の予後ならびに症状QOL改善に結びつくものと思われる.
© Nankodo Co., Ltd., 2018