特集 高齢者医療ハンドブック―高齢者医療におけるダイバーシティへの対応
第Ⅳ章 フレイルとサルコペニア
4.外科手術とサルコペニア
海道 利実
1
,
濱口 雄平
1
,
奧村 晋也
1
,
小林 淳志
1
,
上本 伸二
1
Toshimi KAIDO
1
,
Yuhei HAMAGUCHI
1
,
Shinya OKUMURA
1
,
Atsushi KOBAYASHI
1
,
Shinji UEMOTO
1
1京都大学肝胆膵移植外科・臓器移植医療部
pp.703-709
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_703
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Summary
▪消化器外科においては手術患者の高齢化による一次性サルコペニアと,低栄養や担がん状態,手術侵襲などによる二次性サルコペニアを伴う患者が増加しており,今後ますます重要な問題となる.
▪術前サルコペニアは予後不良因子である.
▪肝移植において術前サルコペニア症例でも周術期栄養療法により予後が改善した.
▪われわれはサルコペニアを考慮した肝移植適応を樹立し,良好な成績を収めている.
▪今後はサルコペニアをターゲットとした栄養・リハビリ介入が,外科手術成績向上の新たなブレークスルーとなるであろう.
© Nankodo Co., Ltd., 2018