特集 内科医が診る関節痛・腰痛―リウマチ学の原点に戻る
Overview
膠原病を疑う身体所見
津田 尚法
1
,
猪熊 茂子
2
Naonori TSUDA
1
,
Shigeko INOKUMA
2
1国立国際医療研究センター国府台病院リウマチ膠原病科
2千葉中央メディカルセンターアレルギー疾患リウマチ科
キーワード:
細血管障害
,
爪郭
,
爪上皮
,
網状皮斑
,
色素沈着
Keyword:
細血管障害
,
爪郭
,
爪上皮
,
網状皮斑
,
色素沈着
pp.379-384
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_379
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Summary
▪膠原病では,疾患に特異的な所見と,疾患特異性は低いが高頻度にみられる非特異的な所見の,両者とも重要である.
▪血管・循環障害に起因する所見は非特異的なものが多いが,膠原病一般の推定診断・早期診断に有用なほか,Raynaud現象などは内臓侵襲の表現型としての意義もある.
▪皮膚・皮下の炎症後の色素沈着の程度が炎症の持続期間を示唆する.
▪爪郭・爪周囲の所見も,血管障害の存在を示唆する点で非常に意味深い.
▪毛髪,リンパ節,粘膜,唾液腺,陰部などの診察も特異的・非特異的所見を確認するうえで有用性が高いため,日常診療でも積極的に診察する.
© Nankodo Co., Ltd., 2018