1枚のシェーマ
縦隔鏡下食道切除術
丹黒 章
1
1徳島平成病院/徳島大学
pp.238
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kyobu76_238
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開胸することなく食道を切除する非開胸食道抜去術は20世紀初頭から研究され,AchやDenkが1913年に報告している1,2).Turnerにより1933年にはじめて臨床例が報告された3).そして1981年,Akiyamaによる臨床研究が英文で発表された4).その論文は世界に大きな影響を与え,米国ではOrringerにより非開胸食道抜去術の手技が確立され5),食道癌に対する標準的手術として発展している.開胸しないので手術時間も短く低侵襲であるが,盲目的操作は危険で出血や臓器損傷も発生する.縦隔鏡を用いて安全に食道を切除する方法はBuessにより1993年に紹介されたが6),彼らの縦隔鏡は術野が狭く,気管や反回神経損傷が危惧された.
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